【ワニワニパニック】~貧乏小学生たちの遊び方(マネしちゃやーよ)~
今日はエジプトは小休止します。
ネットニュースでふと見かけた中に懐かしい、「ワニワニパニック」に関する記事を見かけたので、私も一節ご相伴にあずかろうかと思う次第です。もうだいぶ昔の話なってしまいますが、少ない小遣いでいかにその月を愉快に過ごすのかを考えるのも小学生の仕事というもの。
我々のような貧乏小学生にとって1回100円を消費してしまうゲームセンターはまさに高貴な遊びでした。
100円もあれば駄菓子屋で結構な量のお菓子が買えてしまいます。
ワニワニパニックというのはゲームセンターなどにある、いわゆる「もぐら叩き」のワニバージョンなのですが、一時期我々はこれにとにかく熱中しました。
しかし金はない。が、遊びたい。
そして編み出したのが、ワリカン。1回100円のゲーム代を小学生4~5人でワリカンにすればいいと思い立つわけです。そうすれば1ゲームの費用は20~25円で済みます。5体いるワニのうち、じゃんけんで勝つとハンマーを使う権利がもらえたり、より端のワニが叩きやすいので端よりのワニを叩く権利がゲットできたり。
金がなくてもなんとかして遊びたい小学生が絞り出した知恵でした。ずいぶん怒られもしましたけど。
そして..........
「うおおおおお!!」とか「はああああ!」とかおよそゲーセンには似つかわしくない気合の入った声とともに素手やハンマーで力の限り叩きまくります。
たまたま通りがかった友達の母が「何かを袋叩きにしているみたい」と表現していたとおりで、
今まさに仇の首を切り落とさんばかりに両手で掴んだハンマーをフルパワーで振り下ろします。
“ガンッ!バコン!”みたいなすごい音が響き渡るその光景たるや…
たかだか小学生の力とはいえ、これではゲームセンターの管理人と叩かれるワニはたまったもんじゃありません。
今でこそ笑い話にもなるってもんですが(?)、いや、その節は本当に申し訳ないことをしました。
ワニが一回出るごとに1回叩けばそれで1点であって、3回叩いたところで1点以外のなにものでもないのですが、そこは貧乏小学生のなせるわざで、これでもかと叩けるだけ連打で叩き倒します。
「20円も払っているのだから、できるだけ強く、多く参加する」という意識です。貧乏性丸出し。
もはや、「一回ワニが出るごとにどれだけ叩けたか」というゲームに変わってしまっています。
ゲームが終わるころにはほぼ全員肩で息をしていて、3ゲームもやれば汗をかいているといった具合です。
もはや、ゲームなどという概念は超越したところにいます。ただ、よってたかって叩いているくせに意外と満点が出ず、99/100とかばかりでした。
そういうことをすれば当然管理人は怒るので、わざとゲーセンの管理人のおばちゃんがいないのを見計らって100円を投じることも度々ありました。
他の叩き系ゲームからハンマーを拝借したり、タオルを巻いたこぶしで殴ったり、しまいには“かかと落とし”までやってる始末。まさにやりたい放題。
故障どころか、ゲームの最中に“エラー”が出て途中で中断してしまうことまでありました。
その時は一斉に逃げます。
その後「1、ゲームはひとりで行うこと!」「2、強く叩かないこと!」…みたいな5箇条くらいからなる大きな注意書きが張られたのは心当たりがありすぎるとさ。ニャンニャン。